用語集

(50音順)

IR (アイアール)

Investor Relations (投資家向け広報) の略称。株式を公開している企業が株主や投資家に対し、投資判断に必要な情報を適時、公平、継続して提供する活動の全般を意味する。
IR活動では、有価証券報告書や決算短信などの法定開示だけでなく、自主的に情報開示していくことが大切で、具体的な活動内容としては、決算説明会や工場・施設等の見学会の開催、機関投資家との個別面談などがあげられます。最近では個人投資家や外国人投資家を意識して、事業報告書や株主通信、アニュアルリポートなどのツール類の作成やインターネットを活用したIR活動も重視されている。

ISMS (アイエスエムエス)

Information Security Management System (情報セキュリティマネジメントシステム) の略称。
企業などの組織が情報を適切に管理し、機密を守るための包括的な枠組み。コンピュータシステムのセキュリティ対策だけでなく、情報を扱う際の基本的な方針 (セキュリティポリシー) や、それに基づいた具体的な計画、計画の実施・運用、一定期間ごとの方針・計画の見直しまで含めた、トータルなリスクマネジメント体系のことを指す。
ISMSをその組織が保持しているかどうかを第三者が認定する制度として「ISMS適合性評価制度」と呼ばれる評価認定制度がある。

IPO (アイピーオー)

Initial Public Offeringの略称。
新規に公募 (上場時において新株の募集を行うこと)することであり、通常は株式上場のことを指す。
ちなみに、すでに上場している会社あるいはグリーンシートに株式を登録している会社が、公募により資金調達する場合は、Initialがとれて、単にPOと呼ばれる。

SR (エスアール)

Shareholder Relations (株主向け広報) の略称。
株主を含む広く投資家全般に対する広報活動を「IR」 (Investor Relations) と呼ぶのに対し、SR活動とは、企業と株主との信頼関係を築くためのさまざな活動のことを指す。

XBRL (エックスビーアールエル)

XBRL (eXtensible Business Reporting Language) の略称。
各種財務報告用の情報を作成・流通・利用できるように標準化されたXMLベースの言語のこと。ソフトウェアやプラットフォームに関係なく、電子的な財務情報の作成や流通・再利用を可能とするもので、XBRL Internationalによって仕様が制定されている。

EDINET (エディネット) Electronic Disclosure for Investors' NETwork

金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システムの名称である。
金融庁から行政サービスの一環として提供されているシステムで、企業などから提出された金融商品取引法に規定される開示書類をWEB上で閲覧できる。

コーポレート・ガバナンス (企業統治)

企業を健全に運営するためのしくみ。企業活動に際して「正しい方法で利益を上げて、企業を健全に運営する」・「経営の公平性・透明性を確保して、監視できるチェック体制を整える」・「情報公開・説明責任などを果たすシステムを備える」・「株主重視の経営をする」などと考えられている。
従来から「会社は誰のものか」という議論がなされているが、現在、日本においてもコーポレートガバナンスのあり方が問い直されている。

コンプライアンス (法令順守)

企業が経営活動を行う上で、各種規則などや法令など、さらには社会的規範などを守ること。

CMS (シーエムエス)

Content Management Systemの略称。WEBサイトのコンテンツを編集・管理するためのシステム。
CMSを導入すればそれらの作業の多くを簡略化できるため、専門知識の無い人間でも、手間をかけずにサイトの構築・更新をおこなえる。

セグメント情報

事業の種類別、所在地別及び海外売上高に分けられた財務情報のことをセグメント情報という。
連結財務諸表を作成しているときは、利益関係者が企業集団の過去の業績などを正しく判断するためにセグメント情報を開示する義務がある。

タクソノミ

EDINETの勘定科目をXBRLによって表現する場合の規則集。階層的なデータ辞書。

ディスクロージャー

投資家・債権者を保護するために、企業がその活動状況や経営の現状などに関する情報を、一般に広く開示する行為。
会社法により規定されているもの、金融商品取引法に基づくもの (適時開示)、企業によるIR活動がある。

電子公告

株式会社などが公告をホームページ上で行うこと。
従来、公告の掲載は官報または日刊新聞紙にのみ限定されていたが、2005年2月1日施行の「電子公告制度の導入のための商法等の一部を改正する法律」により、公告方法の一つにホームページが追加された。これにより、安価かつ容易に公告を行うことが可能となっている。
電子公告を行う場合は、定款にその旨を記載する必要がある。また、適切に公告が行われていることを証明するため、法務大臣に登録した調査機関による調査が義務付けられている。

内部統制

内部統制とは、組織の内部での事業活動を「統制」することで、その目的は、①法令の遵守、②資産の保全、③適正な財務諸表の作成、以上を通じた事業括動の効率的な遂行を行うこととされている。

ファイナンス

企業の資金調達のこと。ファイナンスには銀行などからの借り入れや、株式や債券を発行して資金調達する方法などがある。
株式を発行するファイナンスをエクイティ・ファイナンス、銀行借入や債券発行によるファイナンスをデット・ファイナンスと呼ぶ。

フローチャート

フローチャートとは、事務の手続きや作業の手順をあらかじめ定められた標準的な記号を用いて図式化し、一覧できるようにしたものをいう。図式化して表現することで、文章などで表現する場合に比べて「帳票相互の関連」、「それに加えられる事務作業」、「仕事の脈絡」などを克明に表現することが可能となる。
一般的には、事務作業の現状分析やEDPシステムの設計等に用いられるが、上場準備会社においては、経理事務に関するフローチャートの記載がⅡの部において求められる。Ⅱの部の提出が不要な証券市場への上場を目指している場合にあっても、内部牽制が適正に機能しているか、業務上の手続が法令等に準拠しているか等を確認するために証券会社の引受審査上提出が求められることが多い書類である。

法定公告

会社法により、株式会社が決算内容や新株発行、株式分割などを官報等に公告掲載することを義務付けていること。
経営上の重要事項を株主や債権者らに周知させることが目的とされており、公告を怠った場合などの罰則は100万円以下の過料。2005年2月からはホームページでの掲載が認められるようになった。

ユニバーサル・テンプレート

汎用的に使える定型のフォーマットで、定型パターンの一部を変更して使用できるデータフォーマットのこと。
このユニバーサルテンプレートを利用することにより、該当書類を短期間に作成することができる。

REIT (リート)

Real Estate Investment Trust (不動産投資信託) の略称。
市場で株のように売買できる上場不動産投資信託のこと。日本のREITについては、J-REITという呼び方をする。
投資家から集めた投資資金によって、オフィスビル、マンション、商業施設などを買い、その家賃収入を投資家に分配する仕組み。
投資信託の一種だが、株式と同じように株式市場で売買される。