本記事は、企業価値をWeb上で可視化するためのWeb制作という観点から解説します。
インターネットが普及した現在、“コーポレートサイト“は企業と顧客をつなぐ重要な接点です。顧客・取引先・求職者・投資家などの“あらゆるステークホルダー“が、企業のさまざまな情報をコーポレートサイトから得ています。
だからこそ、コーポレートサイトを定期的にリニューアルし、自社の戦略やブランドイメージ、価値をアピールすることが重要です。本記事では、コーポレートサイトをリニューアルするメリットや検討すべきタイミング、具体的な手順や重要なポイントについて分かりやすく解説します。
コーポレートサイトの「リニューアル」とは

コーポレートサイトの“リニューアル“とは、自社サイトの根本的な見直しを行うことです。単なる“サイト改修“とは異なり、デザインやコンテンツを刷新し、新たなサイトに作り替えるほど大規模な作業になります。リニューアルによってコーポレートサイトの機能や使い勝手が向上し、自社の情報をより多くのステークホルダーに届けることが可能です。
定期的なリニューアルの重要性
コーポレートサイトはいわば”企業の顔”であり、株主・投資家・顧客・求職者など、企業を取り巻くステークホルダーが閲覧する媒体です。企業が採用面接のときに履歴書で求職者を判断するように、ステークホルダーはコーポレートサイトで企業の価値を見極めようとします。
コーポレートサイトを通じて、ステークホルダーが必要とする情報を提供することで信頼が高まり、企業価値の向上につながります。だからこそ、定期的にコーポレートサイトをリニューアルし、常に最新の情報を提供できるようにしておくことが重要です。
コーポレートサイトをリニューアルすべきタイミング

自社のコーポレートサイトで次のような課題が生じたときが、リニューアルを検討すべきタイミングです。
サイトのデザインが古臭くなった
自社のコーポレートサイトが他社と比べて「デザインが古臭くなった」と感じたときは、リニューアルを検討するべきタイミングです。Webサイトのデザインはユーザーに与える印象を大きく左右し、そのトレンドは数年で変わるといわれています。
古くなったデザインを放置していると、「現在も活動している企業なのか」「商品やサービスは新しいか」など、不安な印象を与えかねません。ビジネスチャンスの損失や競合他社への顧客流出などのリスクを防ぐために、コーポレートサイトの定期的なリニューアルが必要です。
モバイル端末に対応できていない
スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末で閲覧したとき、表示が崩れてしまう場合はリニューアルが必須です。総務省の発表によると、インターネット利用者のうち72.9%がスマートフォンを使用しており、パソコンの47.4%を大きく上回っています。
(※出典:総務省「令和6年版 情報通信白書」)
モバイル端末の利用者が快適に閲覧できるコーポレートサイトを作るために、デバイスに合わせてレイアウトを最適化する”レスポンシブデザイン”の導入が大切です。
サイト構造やリンクが整理されていない
コーポレートサイトの運用が長期化してコンテンツ数が増加すると、サイト構造やリンクの整備が行き届かなくなりがちです。必要な情報にアクセスしづらくなるなど、ユーザビリティが低下すると離脱率が高くなります。コーポレートサイトをリニューアルすることで、情報の整理とユーザビリティの向上が可能です。
ブランディング戦略を変更したい
自社のブランディング戦略を刷新するときも、コーポレートサイトをリニューアルする機会です。ブランドイメージを正確に伝えるためには、コーポレートサイトのイメージとブランディング方針を一致させる必要があります。このタイミングでリニューアルを行うことで、自社の新たなブランディング戦略をユーザーにアピールできます。
サイト分析や集客のためのツールと連携しづらい
コーポレートサイトの運用効果を高めるためには、サイト分析で課題の可視化と改善を行う必要があります。例えば、サイトのエラーを検出できるGoogle Search Consoleや、サイト上のユーザー行動を分析できるGoogle Analyticsを活用することで、ユーザーのニーズに合った情報を提供しやすくなり、検索順位を上げるためのSEO対策(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)に効果的です。
また、近年ではコーポレートサイトとSNSを連携させて、集客効果の向上を目指す施策も増えています。しかし、コーポレートサイトの設計やシステムが古い場合、外部ツールとの連携が難しいケースがあるため、今後の運用成果を高めるためにもリニューアルが重要です。
コーポレートサイトをリニューアルするメリット

自社のコーポレートサイトをリニューアルすることで、次のようなメリットを期待できます。
ユーザビリティを改善できる
コーポレートサイトのリニューアルを実施し、サイト構造や導線を最適化することで、ユーザビリティの改善が可能です。パソコンやスマホなど端末の種類に関わらず、ユーザーが求める情報に直感的にたどり着けるようになり、運用成果の向上にもつながります。
企業イメージが向上する
コーポレートサイトの情報やデザインを刷新することで、ユーザーは自社商品・サービスを”新しい”と感じるようになります。また、ユーザビリティの改善により良質なUX(User Experience:ユーザー体験)を提供することで、自社やブランドに対する信頼の醸成にもつながります。
サイト運用を効率化できる
長期間リニューアルしていなかったコーポレートサイトは、サイト構造や情報が煩雑になり、ユーザーのみならず運用担当者にも大きな負担となります。例えばCMS(Content Management System:コンテンツ・マネジメント・システム)を導入していない場合は、小規模な更新でもコーディングが必要になり、運用効率が低下してしまいます。
コーポレートサイトをリニューアルし、最新のCMSや外部ツールと連携しやすい環境を構築することで、サイト運用の効率化が可能です。少ない手間とコストでタイムリーなサイト更新ができるため、常に最新の情報をユーザーに提供しやすくなります。
集客やリード獲得効果が高まる
コーポレートサイトのリニューアルにより、サイト構造が改善されることで、ユーザーが必要な情報にアクセスしやすくなります。結果的にユーザーの離脱率が低下するため、コーポレートサイトを経由した購買機会の増加が見込めます。また、リンクやボタンなどの導線を見直すことで、コンバージョン率の改善も可能です。
コーポレートサイトをリニューアルするデメリット
コーポレートサイトをリニューアルする際には、以下のデメリットが生じる可能性があるため、あらかじめ把握したうえで検討することが重要です。
リニューアルのための時間と費用がかかる
コーポレートサイトのリニューアルは単なるサイト改善とは異なり、デザインや構造を根本的に刷新するため、数か月~半年以上の時間がかかります。
また、社内でリニューアルを実施する場合は専任の担当者が必要になるため、人的リソースが圧迫される可能性があります。Web制作会社に外注する場合は、依頼内容に応じたコストがかかるため、事前に予算・スケジュールを整えたうえで実施することが大切です。
リニューアル直後は検索順位が下がることがある
コーポレートサイトのリニューアル後は、検索エンジンがサイト構造や内容を再評価するため、数日から数週間にわたって検索順位が低下したり、大きく変動したりすることがあります。
そのため、時期によって売上の差が大きい業態の場合は、繁忙期から逆算して余裕のあるスケジュールでリニューアルを実施するとリスク低減が可能です。適切な方法でリニューアルが行われていれば、再評価期間が過ぎたあとに検索順位は回復し、より多くのアクセス数やコンバージョンが期待できます。
コーポレートサイトのリニューアル手順

コーポレートサイトのリニューアルは、以下の手順で進めることが一般的です。
ステップ1:現状の課題分析を行う
まずは自社のコーポレートサイトが抱えている課題を洗い出します。特に重要なポイントは次のとおりです。
- アクセス数
- 回遊率
- 滞在時間
- ユーザー属性
- お問い合わせ数
サイトのアクセス状況を確認することで、ページごとの閲覧数や訪問者の属性などが分かります。ユーザー属性は、コンテンツ内容が自社のターゲット層と一致するか判断する材料です。また、競合サイトを分析することで業界全体のトレンドやニーズを把握できます。
さらに、SEOツールを活用すれば競合サイトの上位表示キーワードを確認し、自社サイトとの比較も可能です。詳細な課題分析により、自社のコーポレートサイトに足りない部分を洗い出し、目指すべき方向性が明らかになります。
ステップ2:リニューアル目的を明確化する
コーポレートサイトの課題を洗い出したあとは、リニューアル目的を明確化します。よくある目的が“ブランディングの刷新“や“コンバ―ジョン数の増加“ですが、自社の課題に合っていなければ成果が得られません。
例えば、閲覧数がコンバージョンに結び付いていない場合は、サイト構造やUXの改善が目的となります。また、コーポレートサイトは企業戦略・ビジョンの発信、ステークホルダーへの情報提供なども行うため、経営視点からの目的設定も重要です。自社の企業価値を株主や投資家に効果的にアピールしたいのであれば、IR情報のタイムリーな開示も欠かせません。
ステップ3:デザインやコンテンツを設計する
コーポレートサイトをどのようにリニューアルするか、具体的なデザインやコンテンツを設計します。単にトレンドを意識したデザインや、情報を網羅したコンテンツを作成するだけでは、ユーザーニーズを満たせません。
成果の出るコーポレートサイトを作るためには、「どんなキーワードで検索するか」「コンテンツを読んでユーザーが何を感じるか」など、サイト上でのユーザー行動を考えることが重要です。そのために、コーポレートサイトを閲覧するユーザーの“ペルソナ“を設定します。
ペルソナは「30代の男性」など抽象的なものではなく、年齢・性別・職業・役職・興味関心などの要素から、具体的な人物像をイメージできるものを設定します。ペルソナ設定により、ユーザーの潜在的なニーズが把握できるため、より適切な情報を提供しやすくなります。
ステップ4:サイトリニューアルを実施する
コーポレートサイトの設計後は、リニューアル作業に取り掛かります。デザインや機能、コンテンツを実現するために、コーディングやシステム構築を行います。リニューアル完了後は、UI(User Interface:操作画面やボタンなどユーザーとの接点)や機能などに問題がないか、詳細なテストを行ってから公開します。
ただし、コーポレートサイトの制作には専門的な知識が必要になるため、Web制作会社に依頼することが一般的です。Web制作会社の選び方については、次の記事も参考にしてください。
Web制作会社の選び方とは?失敗しないための比較ポイントとチェック項目
ステップ5:効果測定と改善を繰り返す
コーポレートサイトをリニューアル公開したあとは、効果測定と改善のPDCAサイクル(Plan・Do・Check・Act)を回します。Google Analyticsなどのツールを活用し、「アクセス数」「離脱率」「滞在時間」「参照ページ」「コンバージョン率」などの指標を定期的に確認してみてください。
目標を達成できていない部分については、導線の見直しやコンテンツの修正などを行って改善し、再び効果測定を行います。コーポレートサイトのリニューアルはすぐに成果が出るものではないため、中長期的な観点でPDCAサイクルを回し続けることが重要です。
コーポレートサイトのリニューアル効果を高めるポイント
コーポレートサイトのリニューアルを形だけで終わらせず、その効果を最大化するためには、次のようなポイントを意識する必要があります。
リニューアル後にプレスリリースを出稿する
コーポレートサイトのリニューアル後は、プレスリリースを出稿してみてください。PR TIMESなどのサービスを利用すると、各報道機関にプレスリリースが配信されるため、より多くのステークホルダーに情報が伝わります。さらに、自社のSNSアカウントでも積極的に宣伝することで、ユーザー間での拡散効果も期待できます。
コーポレートサイトに必要な情報を網羅する
リニューアル時に次の項目を網羅することで、それぞれのステークホルダーが必要とする情報を提供しやすくなります。
- 会社概要
- 商品・サービス紹介
- IR情報
- サステナビリティ
- 採用情報
- ニュース
- お問い合わせフォーム
- プライバシーポリシー
- サイトマップ
ほかの項目と比べて“IR情報“は後回しにされやすい傾向がありますが、自社の財務情報や経営戦略について、株主や投資家などの財務資本提供者に開示するために重要です。作業工数や人為的ミスのリスクなどを削減するために、法定開示情報をコーポレートサイトに自動反映できるシステムを導入すると便利です。
Web制作会社にリニューアルを依頼する
コーポレートサイトのリニューアルは大規模な作業となり、さまざまな事前準備や専門知識が必要です。コーポレートサイトのリニューアルを社内リソースで行うことは難しいため、外部のWeb制作会社に発注するケースが一般的です。プロのWeb制作会社に依頼することで、自社の課題や目的に応じたリニューアルを行い、コーポレートサイトの運用効果を最大化できます。
コーポレートサイトのリニューアルは宝印刷株式会社にご相談ください

コーポレートサイトのデザインや機能、運用効率などに課題が生じたときは、リニューアルを検討すべきタイミングです。リニューアルを適切に行うことでユーザビリティが改善し、企業イメージや集客効果が高まり、企業収益の向上が期待できます。ただし、コーポレートサイトのリニューアルには専門知識や経験が必要なため、専門家の支援を受けることが重要です。
宝印刷株式会社では、コーポレートサイトのリニューアルをご支援しています。”WizLabo Library“による法定開示情報の自動表示連携など、専門性の高い分野にも対応し、企画から公開までをワンストップでご支援します。コーポレートサイトのリニューアルに関するご相談やお悩みがありましたら、お気軽にお問い合わせください。