トップメッセージ

「グローバルなファイナンシャルサポート企業」、「ディスクロージャー＆IRのオンリーワン企業」を目指し、企業価値向上に取り組んでまいります。

株主の皆様には平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。
当社は、これまで培った強みを磨き、さらなる向上を図りながら年々変化するディスクロージャー市場に対応し、おかげさまで2016年５月期は過去最高益を達成しました。ここで、私から皆様へのメッセージとして、当社の目指す姿と収益基盤拡大のための施策についてご説明いたします。

代表取締役社長　堆　誠一郎

「中期経営計画2017」の目標値を１年前倒しで達成、
この水準を継続的に達成できる体制を構築します。

2016年５月期の業績は、親会社株主に帰属する当期純利益が過去最高の実績となるなど、「中期経営計画2017」で掲げた2017年5月期の最終目標売上高・営業利益・親会社株主に帰属する当期純利益を、１年前倒しで達成することができました。
しかしながら、足元の市場環境は、新年度に入り新興国の景気減速、英国のEU離脱問題など外部環境の変化が著しく、円高傾向などの影響による企業業績の鈍化傾向がみられます。IPO市場は前年並みと予想されますが、国内景気停滞などにより今後はやや不透明です。また、法定開示書類においては株主総会プロセスの電子化に関する議論が進み、印刷需要の減少が予想されます。こうした外部環境の変化に加えて、2016年５月期の実績につきましては一時的と捉えるべき要因もございました。
当社ではこれらを総合的に検討した結果、2017年５月期の目標を据え置くこととし、まずはこの水準を継続的に達成できる体制をしっかりと構築していくことを目指すことといたしました。

「中期経営計画2017」の目標指数

2016年5月期および2017年5月期の当初計画は2015年7月1日の中期経営計画公表時の数値、2017年5月期の現予想値は2016年7月1日公表の決算短信の数値です。また、当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益を示します。
なお、この中期経営計画の期間満了後については、あらためてあらたな中期経営計画を策定し、公表する予定です。

「グローバルなファイナンシャルサポート企業」、
「ディスクロージャー＆IRのオンリーワン企業」を目指します。

コーポレートガバナンス・コード（CGコード）の適用や国際財務報告基準（IFRS）の任意適用の増加、開示書類の電子化など、企業の情報開示を取り巻く環境は大きく変容しております。こうした環境下で当社ブランドを確固たるものにするためには、足元を確実にし、変化に柔軟、かつ迅速に対応していくことが必要です。具体的には以下３つの考え方に基づいてさらなる成長を目指します。
まず、１つ目は、優良顧客基盤の強化です。当社の強みは、上場企業の約半数のお客様にご支持をいただいている顧客基盤にあります。ここを一層強化するために、高付加価値型の招集ご通知の提案や、お客様の業務課題を解決する開示書類作成支援システムX-Smart.Advance などを通じて、主に法定開示書類のシェアを拡大させていくことが重要だと考えています。

X-Smart.Advanceとは

２つ目に、拡大したシェアのもと、様々な商材を提案します。最近では、招集ご通知など各種開示書類の翻訳、各種コンサルティングサービスが増加しているほか、米国メリルコーポレーションとの業務提携により、米国証券取引委員会（SEC）への登録、グローバルなファイナンスへの対応まで可能となりました。多様な顧客の課題解決ソリューションを常に提供することで深耕を図ってまいります。

コンサルティングサービスとは

３つ目は、より広範なマーケットを視野に入れていくということです。当社を取り巻く環境変化は非常にめまぐるしく、お客様に提供させていただく商材も常に変化が求められます。確実にお客様に新しい商材が提供できるよう必要なタイミングで戦略的投資を行ってまいりたいと考えます。また時宜を得られるよう、スピード感のある組織体制の構築、意思決定を心がけてまいります。さらには、今後発展が見込まれるアジアの資本市場を見据えて、グローバル化を推進してまいります。
こうした取組みを通じて、「お客様に感動していただける」サービスを提供し続けることにより、「グローバルなファイナンシャルサポート企業」、「ディスクロージャー＆IRのオンリーワン企業」を目指し、中長期的な成長基盤を強固なものとします。

また、株主の皆様への長期的な利益還元も重要な経営課題と考えており、今後は年間50円の配当を維持し、安定配当のレベルを徐々に上げることを目指してまいります。一方で資金が必要なときには適宜レバレッジを効かせながら、中長期的に2016年5月期水準のROE8％程度を目指してまいります。

持続的に企業価値を向上させるべく、意欲的に挑戦してまいります。

当社の事業は外部環境と密接な部分があります。例えば、昨今のお客様によるCGコードへの対応などは当社にとって、プラスの要因となっています。
こうした環境変化に対応する当社の姿をここまでご説明いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
当社は、この頁でもご紹介しておりますとおり、株主の皆様との対話を一層強化するべく当社登録商標である「シェアホルダーリレーションズ※」（SR）を冠し、あらゆるデバイスで閲覧できる株主情報ウェブサイト「SRコミュニティ」を開設いたしました。こうした新しい環境に必要な挑戦を意欲的に行っていくことで当社のさらなる成長につなげていきたいと思います。株主の皆様もぜひご覧ください。
※「シェアホルダーリレーションズ」は宝印刷株式会社の登録商標です。

当社は先に述べた様々な施策を着実に実行し、持続的な成長を支える原点は「人」にあると考えています。会社のミッションを理解して顧客の期待を超えるような行動がとれる人材を育成し、さらなる成長を図ります。また、ダイバーシティ経営を推進し、なかでも女性が活躍できる環境づくりについては様々なプロジェクトを通じて積極的に行ってまいります。
今後とも顧客の課題を解決できる最適な製品・サービスやシステムを提供することにより、持続的に当社の企業価値を向上させるべく、挑戦してまいります。
株主の皆様におかれましては今後もご支援いただけますようよろしくお願い申しあげます。