トップメッセージ

お客様に対する付加価値の向上のため、常に挑戦を続け、企業価値を最大化し、収益基盤を拡大してまいります。

株主の皆様には平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。
2017年5月期第2四半期連結累計期間の業績は、営業努力により、過去最高益を更新した前年同期に比べ、売上高と親会社株主に帰属する四半期純利益がわずかに上回りました。
ここでは、期初に掲げた中長期的な成長に向けた課題への取り組み状況について私からご説明いたします。
代表取締役社長 堆 誠一郎

世界経済は不透明も株高によりIPO市場は堅調業績は当初予想通りに推移

当社の第2四半期連結累計期間の外部環境は、英国のEU離脱問題や米国大統領選挙など混迷に満ちていました。世界経済は依然として不透明ではございますが、証券市場では、この期間、低金利の影響を受けて社債発行を選択する企業が増加したため、エクイティファイナンス需要は多くは発生しませんでした。また、米国大統領選挙後、円安が進行し日本国内においては株価が上昇基調となり、昨年堅調に推移したIPO市場は今年も一定の規模を維持すると予測されます。

その中で、当社におきましては2017年5月期を最終年度とする中期経営計画、および通期業績の見通しに修正はございませんが、この不透明な環境下においてより強固な成長基盤を築くために様々な活動を行ってまいりました。

連結業績ハイライト

シェア拡大に向け、様々な商材を提案することでお客様への付加価値の提供に一層注力してまいります

企業の情報開示を取り巻く環境は、機関投資家のサステナブル投資の拡大や、株主総会プロセスの電子化、コーポレートガバナンス・コード適用に伴う監査の厳格化、働き方の変化など、ますます複雑化、かつ多様化していくことが予測されます。

こうした環境下で当社では、お客様のニーズにお応えし前号の株主通信でも述べさせていただいた、①「優良顧客基盤のシェアを拡大」し、②「拡大した顧客基盤に様々な商材を提案する」と同時に、③「より広範なマーケットを視野に入れる」ことにこの第2四半期も注力してまいりました。

まず、シェア拡大に向けてはお客様に貢献できる価値の最大化に努め、法定開示書類の作成支援システムX-Smart.の大幅なアップグレードに向けた開発を加速化、また上位機種であるX-Smart.Advanceの拡販も推進し、約600社まで採用実績を積み増すことができました。今後もさらに競合他社との一層の差異化を図り、シェア拡大に努めてまいります。

一方、商材の幅を持つということでは、株主の皆様との対話はもちろんのこと、お客様に提供することもにらんで昨年8月に開設しておりました「SRコミュニティ」からの商材化が進み、すでにWEB招集通知や各コンテンツなどを営業展開しております。足元では少しずつ採用実績がでてきており、今後も同ウェブサイトの拡充を通じて新しい商材を産み出します。
また、外部環境をとらえるという観点では、投資家の求める業績予想に資するサービスや、サステナブル投資の拡大を端緒とした統合報告書の作成など、お客様の課題にお応えできるように、先行してサービスの拡充を行っております。

さらに、新しいマーケットを確保するという視点では、コンサルティングサービスの次の姿として、企業の印刷関連における業務プロセス全体の改善をお手伝いする BPOサービス※ を拡充しております。加えてM&Aの支援、人材派遣などサービスの範囲の拡大を進めており、少しずつではありますが、種から芽になるものもでてきて実績を積み上げはじめています。
このようにお客様の課題を解決できる最適な製品・サービスやシステムを提供するとともに、潜在的ニーズも掘り起こせるよう、常に種をまき商材化することで収益基盤を拡大し、成長につなげていけるように取り組んでいくことが重要だと考えます。

※BPOサービス
Business Process Outsourcing(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の略。企業運営上の業務や業務プロセスを専門企業に外部委託すること。

企業価値の最大化を追求すると同時に社会の公器として持続的成長を図ります

このように法定開示一つをとっても複雑化し課題は尽きないと思います。さらには社会的課題も広範にあり、例えば長時間労働の削減や女性の活躍推進など、喫緊に取り組まなければならないものもございます。お客様に対してサービスを提供することでこうした課題に対応することも大切ですが、当社自身もこうした課題解決に取り組むことが求められます。
2015年に子会社化した仙台宝印刷㈱では、地域雇用促進に貢献するとともに今では当社全体の労務効率の改善にも大きく寄与しています。また、出産した女性従業員の育児休業取得率が100%である当社では、勤続年数の長い女性が増えてきているため、今後は女性管理職への登用も積極的に行っていく考えです。

当社自身が持続的成長を図るためには、ビジネスとともにこうした課題にも対応していくことが重要であり、今後も、「グローバルなファイナンシャルサポート企業」、「ディスクロージャー&IRのオンリーワン企業」として企業価値向上を図ってまいります。
こうした成長戦略を通じて株主の皆様のご期待にお応えすることができればと考えます。また、株主の皆様への還元としては、当期は中間配当25円、期末配当25円の年間50円の配当といたします。今後も株主の皆様への利益還元を経営の重要課題ととらえ、年間50円をベースとした安定配当を維持してまいります。
株主の皆様におかれましては、この株主通信や「SRコミュニティ」で当社の活動へのご理解を深めていただき、今後も末永いご支援を賜りますようお願い申しあげます。

2017年1月