持株会社体制への移行により
価値創造力を高め
グループ企業価値の最大化を目指します

株主の皆様には平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。
ここに「新・中期経営計画2020」の二年目の成果と、今後の成長に向けた
取り組みについてご理解賜りたく、私よりご説明申しあげます。

代表取締役社長 堆 誠一郎

「新・中期経営計画2020」二年目も順調に推移し、過去最高の売上・利益となりました

「新・中期経営計画2020」二年目の第82期(2019年5月期)は、営業利益率が未達成となったもののその他目標としていた計画値は達成し、売上高から各利益についても過去最高の実績となりました。最終年度の計数目標は、さらに大きい目標を掲げていますが、確実に達成できるよう将来の成長も見据えて取り組んでまいります。

連結業績ハイライト

当期におきましては、法律の改正、開示の高度化、働き方改革など開示を取り巻く環境変化が著しいなか、当期の計画達成に向け、また、計画最終年度の次期計画達成への足場固めとしてさまざまな取り組みを進めてまいりました。

コーポレートガバナンス・コード適用により拡大が進む翻訳事業では、2019年2月に国内翻訳業界のパイオニアとして強いブランド力を持つ(株)十印を子会社化いたしました。2018年11月にはシンガポールのTRANSLASIA HOLDINGS PTE. LTD.を子会社化しており、翻訳事業におけるサービス品目の拡大、多言語への対応力強化、国内外の顧客基盤の拡大など、グループの多面的発展を目指します。

また、働き方改革により業務効率化を推進する企業は年々増加しており、開示業務の効率化を図る「X-Smart.」シリーズの最上位エディションである「X-Smart. Advance」の導入顧客数は引き続き成長を見せています。また、こうしたシステムを用いたアウトソーシングや高度化する開示に対応したコンサルティングなども伸長しています。

株主総会招集通知の電子提供を見据えた「ネットで招集」は採用企業を順調に伸ばしています。企業と株主のコミュニケーションの形が多様化するなかで、様々なニーズに合わせたサービスの提供を進めています。

このように各領域において専門性を強化しながら事業領域を拡大、深化させることで、環境変化に柔軟に対応し、グループ全体での成長を実現してまいります。

グループ全体の企業価値を最大化するため持株会社体制へ移行

当社は創業以来、法律や社会の要請により進化する情報開示に専門性をもってディスクロージャー関連サービスを展開してまいりました。しかし、社会環境の変化は従来に比べスピードが増しており、ディスクロージャーおよびIRサービスの分野は大きな変化を迎えています。

このような環境のなか、多種多様なサービスを創造しお客様の企業価値の向上とディスクロージャー制度の発展に貢献し続けるためには、迅速に意思決定を行い、様々な専門集団を集結させ、グループ力をもって対応していくことが必要不可欠であると考え、持株会社体制への移行を決断するにいたりました。

2019年12月2日に持株会社体制への移行と合わせて商号を「株式会社TAKARA & COMPANY」に変更し、新しい体制をスタートさせます。

当社が創業以来、ディスクロージャー&IRを基盤に育んできたお客様との信頼関係をより強固なものとするため、一層専門性を強く打ち出し、事業拡大に向けて進んでまいりたいと考えます。

このことによりグループ各社の専門性を活かしながらそれぞれの強みを結集し、今まで以上にグループの総合力を高めます。また、全社視点に立ったマネジメントを強化し、さらなるダイバーシティ環境の推進を行うことで、多様な専門性を持つ従業員がいきいきと活躍できる環境を整えてまいります。

「新・中期経営計画2020」の計画達成に向けて、その先のさらなるグループの成長戦略を実現するため、グループ企業価値の最大化を目指してまいります。

2020年5月期の年間配当は1株当たり4円の増配を予定

当期の年間配当につきましては1株当たり50円(中間25円、期末25円)といたしました。当社は株主の皆様へ長期的利益還元と安定配当を基本方針としております。

2020年5月期の年間配当については1株当たり4円増配の54円(中間27円、期末27円)を予定しております。

TSR、配当

当社は今後の成長にかかわる大きな決断を行いましたが、持株会社体制へ移行することで新たな時代のディスクロージャー&IRサービスを実現し、発展を遂げていきたいと考えております。

株主の皆様におかれましては今後とも変わらぬご支援賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。

2019年8月